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正解のない時代に、新しいものを生み出す力をエムケー精工株式会社(千曲市)代表取締役社長・丸山 将一さん

丸山 将一さん

信州のメリットを生かし、世界を視野に入れる企業が多い

「自然が豊かで、古くからの歴史や文化が息づいている」。長野県の魅力を、こんなふうに紹介されることがあると思います。信州に生まれ育ち、県外で学んでいる皆さんなら、それは多かれ少なかれ分かっていることでしょう。しかし、これから就職活動する皆さんに知っていただきたいのは、「信州ならではの風土や地理的なメリットを生かして、世界を相手にしている企業が多い」ということです。

そこに働く人が心身ともに健康で、充実した生活を送ることができれば、企業の生産性にも影響します。その点も含めて、信州はポテンシャルの高い地域だと言えます。

大都市圏に比べ弱みがあるとしたら、文化、教育、高度医療の3点だと私は見ています。しかし、例えば観劇やコンサートなら、たまに東京へ行ったりすればいいし、親が過不足なく子どもたちに目配りすれば勉強だってきちんとできる。日ごろから健康を気遣った生活を送れたら高度医療のお世話になる機会は少なくなる、といったように、「信州の弱み」は、個人の考え方や行動でカバーできる程度のものだと私は考えます。

独自のものづくりに最適の地

エムケー精工

この信州には製造業を営む企業が多いという特徴があります。それは信州がものづくりに適している土地だからです。もともと農業が盛んで、人々が助け合いながらさまざまな困難を乗り越えていく土地柄があるため、企業の中でも部分的なコミュニケーションで改善活動が生じ、それが全体に及んで好結果につながります。また、大企業や競合する企業と距離があることから、独自の事業を展開しやすいことが理由に挙げられると私は考えています。

ただし、後者については、その企業の「やりたいこと」「やるべきこと」がしっかりあることが前提になります。他社の動向を見極めてから動くとか、複数企業とのコラボレーションなどを望むといった場合は、地方を拠点にしていることがメリットになるとは限りません。逆に言うと、信州には独自のものづくりを進める会社が多い、ということになると思います。

とはいえ、企業経営を取り巻く環境は、社会構造や政治経済情勢の変化に伴って、より複雑化しています。昭和時代のように「作れば売れる」わけではないし、「右肩上がりの経済成長」も期待はできない。どこに正解があるのか分からないし、正解があるのかどうかさえ分からない時代を迎えているとも言えます。これから社会に出る若い人たちに求められているのは、そんな時代の中でも「新しいものを生み出す力」です。

判断基準は「自分はどのように生きたいか」

新しい何かが思い浮かんだら、周囲の人をその方向に導いていかないと、アイデアのままで終わってしまいます。だから、コミュニケーション能力、そして「この人と一緒に仕事をしたい」と思わせる力が、以前にも増して求められるのです。そのベースになるのは「教養」。大学で学んでいることに加え、さまざまな経験から学び取ることが教養になるのだと思います。

そんな皆さんが力を十分に発揮できるよう、企業側も環境を整えつつあります。若手の声を積極的に受け止めることができるかどうかは、企業の存続にもかかわってくるのではないでしょうか。

「どの地域で働くか」「どの企業で働くか」「どのように働くか」を選ぶ際に、起点になるのは「自分はどのように生きたいか」です。就職活動は、その願いに向けて具体的に踏み出す大きな機会になります。

同じ業界でも会社によって思いは違うし、同じ会社の中でも部署によって違いはあるものです。自分で足を運び、見聞きしてその違いを感じ取ることを積み重ねた先に、納得のいく就職ができると思います。その活動によって得られた「生きた情報」や人とのつながりは、就職した後に役立つこともありますから。

  • 丸山 将一さんエムケー精工株式会社(千曲市)代表取締役社長
  • 1972年生まれ、長野市出身。早稲田大大学院修了。証券系シンクタンクに勤めた後2010年、祖父が興したエムケー精工株式会社に入社。常務取締役執行役員を経て2012年から現職。自動車メンテナンス関連機器、情報機器、生活機器の開発、製造、販売、アフターサービスを通し、高い顧客価値を追求している。
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